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2004年8月 6日 (金)

コーヒー危機

「コーヒープロジェクト」と気楽な気持ちではじめたのだが、「コーヒー危機」という言葉を最近知り、調べてみるとかなり深刻な問題であることがわかってきた。仮にもブラックコーヒーと名乗り、『ブラックコーヒーを毎日』というサイトを作っている者として、無知であったことに、いささか恥ずかしい気持ちになっている。
中国の雲南省のコーヒーはアラビカ種で品質もいいということを前に書いた。しかし、乾燥の技術、パッケージの技術がないためにまだ流通量が少ない。また戦前、昭和天皇が飲んでいたという台湾のコーヒーが市場に出るかもしれないというニュースのことも書いた。ベトナムのロブスタ種のコーヒーが 生産過剰の大きな原因の一つであることも書いた。スペシャリティーコーヒー(これはアメリカでの言い方で、アメリカ人がこれまでガソリンスタンドやスー パーでがぶ飲みしていたコーヒーに対して、3ドル以上もするスターバックスやタリーズが流行し、日本でも大人気の状況はご存知の通りである。そのためかつ ての喫茶店は激減し、ドトールが始めた安いスタンドコーヒースタイルも変り始めている。
そんなわけでアマゾンコムで「コーヒー危機」をキーワードにしてオックスファムの『コーヒー危機―作られる貧困』と いう本を見つけた(ブックレットなので簡単に読める)。想像する以上に深刻な状態にあることがわかる。関心のある方、コーヒーの好きな方にはぜひ一読を勧 める。フェアトレードコーヒーやオーガニックコーヒーがトレンドのように語られているが、生産国の実情は深刻でコーヒーを生産し続ければ続けるほど出口の 見えない貧困にあえぐという状態にある。世界銀行のスローガンが『貧困のない世界を目指して』であることは前の記事で紹介したが、価格が安定していれば、 生産地が限定され、生産国で消費される量は極めて少なく外貨を稼ぎ出す換金作物としてのコーヒーは確かにダイヤモンドになりうる。しかし、ここ30年ばか りの間価格が下がり続けている。要因としては(1)ベトナムなど安くて収量の多い豆を生産する国が出てきたこと(需給バランスが崩れた)。(2)インスタ ントコーヒーの抽出技術が飛躍的に進歩し、少量で多くのインスタントコーヒーを作れるようになったこと(技術の進歩)。(3)さらにアメリカが脱退するこ とでICA(国際コーヒー協定)が崩れ、管理された市場がなくなり、価格の変動が激しくなったこと(市場の自由化)。などがあげられている。

コー ヒー豆には栽培条件がデリケートで、味も良いアラビカ種と強健でそれだけ収量も多いロブスタ種がある。これに、乾燥、洗浄、不良豆のピッキング、貯蔵、輸 送などの技術が加わって、おいしいコーヒー豆の条件となる。もちろん農産物なので産地が持つ地力が一番の要素となる。未熟豆(成熟豆をグリーンビーンとい うのに対してブラックビーンという)や死豆が混ざるのを丁寧に取り除くハンドピッキングという作業をコーヒー専門店では行っているが、ピッキングされる量 は産地によって大きく異なるという。良い産地、農園のものは少ない。しかし、価格の下落は品質の低下を招く。成熟した豆だけを手摘みしていては、収量が稼 げない。機械を導入して未熟豆も一緒に収穫する。市場に安いロブスタ種が出回り、ブレンドされていく。
コーヒー豆の価格が急落しても100%コー ヒー抽出液を原料としているインスタントコーヒーの値段が下がることはない。ということは焙煎業者(英語ではroaster=ロースターという)が利益を 得ていることになる。もっともインスタントコーヒーはブランドを飲んでいるようなもので、ロースターはそのブランドステータスを維持するために多額のCM 費用を使っている。おそらくインスタントコーヒーの価格のわずか数%が原料費だろう。
世界ではネスレ、クラフト、P&G、サラ・リーが大 手のロースターである。インスタント(コーヒーのブランド名でいうと、マクスウェルハウス、ネスカフェ、フォルジャーズ、ダウエ・エフベルツ)日本では味 の素ゼネラルフーズ(マキシム)、UCC、キーコーヒーなどが思いつく。実際に日本インスタント協会加盟の各社は次の通り。
・味の素ゼネラルフーヅ株式会社
・石光商事株式会社
・キーコーヒー株式会社
・新東亜交易株式会社
・高砂珈琲株式会社
・ネスレジャパングループ
・丸紅食料株式会社
・UCC上島珈琲株式会社
・豊産業株式会社
こうした中でのフェアトレードであり、差別化のためのエコ・コーヒーなのである。おいしい一杯のコーヒーのために、ちょっと真剣にコーヒー危機のことを考えてみようと思う。
さて、上記のことは一気に書いたので間違いもあると思うが、これから調べてみようと思っているので、その都度、間違ったところは訂正を加えていく。
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